ファイルサーバーの容量の目安は?容量が不足した場合の対処法も解説

ファイルサーバーの容量の目安がわからず、どの程度の容量に設定にするか悩んでいませんか?無駄なコストを防ぐためにも、必要以上の容量設定は避けたいものです。

一方で容量が少なすぎると業務に支障をきたします。また、容量不足を防ぐ方法も知っておかなければなりません。

この記事ではファイルサーバーの適切な容量の考え方から、不足時の影響、具体的な対策まで詳しく解説します。スムーズな業務運営のために、ぜひ参考にしてください。

ファイルサーバーの容量の目安

ファイルサーバーの容量は、適切な容量を選ぶことが重要です。容量が多すぎるとコストが無駄になり、少なすぎるとさまざまな支障が生じます。

この章では、以下の2項目に分けて適切な目安を解説します。

  • 容量の目安は現状使用しているデータ容量の約10倍
  • 利用人数やデータの種類によって異なる

容量の目安は現状使用しているデータ容量の約10倍

ファイルサーバーの一般的な目安は、現状使用しているデータ容量の約10倍を目安とすることが推奨されています。データ量は年々増加しており、将来的な拡張も見込んで容量を確保することが大切です。 

近年のデジタル化の進展によって、企業内で扱うデータ量は年々増加の一途をたどっており、高画質な画像や動画データの普及、またテレワークの広まりによる共有ファイルの増加が、データ容量を大きく押し上げている状態です。

現状の10倍と聞くと過剰に感じることもありますが、企業の保有するデータ量は今後5年で約9倍になるとの予測も出ていることからも、ファイルサーバーの容量はある程度の余裕が求められます。

またデータのバックアップ運用や、一時的なプロジェクトでの大容量データの取り扱いなども考慮に入れると、この目安は決して大げさなものではありません。

利用人数やデータの種類によって異なる

ファイルサーバーの容量の目安は、企業の規模や業務内容によって大きく異なります。企業によって扱うデータに差があるため、一概に「〇TBあれば安心」とは線引きできません。

特に、利用人数と扱うデータの種類は、必要な容量を大きく左右する要素です。たとえば従業員数が数十名規模の企業と、数千人規模の大企業では必要なストレージ容量は大きく異なります。

また、日常的に大容量の画像や動画を扱うデザイン会社や映像制作会社であれば、テキストデータが中心の企業と比較して多くの容量が必要です。

ファイルサーバーの容量が不足する理由

ファイルサーバーの容量不足の原因をさまざまな観点から検証します。今回は特に多い理由として、以下の3点をピックアップしました。

  • データ量が増加したため
  • 不要なファイルが存在するため
  • 利用人数が増加したため

データ量が増加したため

ファイルサーバーの容量不足の最も一般的な原因は、データ量の急激な増加です。近年の調査によると、企業内のデータ容量とファイル数は毎年1.55倍のペースで増加しており、このままのペースでは5年後には現在の約9倍にまで膨れ上がると予測されています。

特に昨今、紙文書のデジタル化や、高解像度メディアの増加によりデジタルトランスフォーメーション(DX)が進展したことで、紙文書のデジタル化や高解像度の画像・動画データの取り扱いが増加している点は、データ量増加の原因として見逃せません。

また、テレワークの普及に伴いオンラインでの情報共有が活発化し、共有ファイルの数も増えています。こうした急激なデータ量の増加に対して、適切な容量設定や拡張計画が追いついていないケースがしばしばです。

不要なファイルが存在するため

ファイルサーバーの容量不足の大きな原因として、不要なファイルの蓄積が挙げられます。

たとえば同じファイルが複数の場所に保存されていたり、異なるバージョンのファイルが未整理のまま残されていたりと、不要なファイルはいつの間にか溜まるものです。

特に多いのが共有フォルダ内での重複したデータの保存で、複数の従業員による同一ファイルのダウンロードや、類似のファイルの保存などが挙げられます。

さらに、プロジェクト終了後の作業ファイルや古いバージョンのデータなど、すでに使用予定のないファイルが放置されているケースも少なくありません。

それぞれの容量が小さくとも、数が膨大になればファイルサーバーの容量を圧迫してしまいます。

利用人数が増加したため

ファイルサーバーの容量不足は、利用人数の増加によっても引き起こされます。事業拡大や組織改編に伴って従業員数が増えれば、それだけファイルサーバーの利用者も増えていくのです。

特に近年では、テレワークの普及により、遠隔地からファイルサーバーにアクセスする従業員が増加し、データの共有や保存の需要が高まっています。また、社外のパートナーや取引先との協業プロジェクトが増えることで、共有すべきデータ量も自然と増加していきます。

これらの点から、データの管理を定期的に行っていても、利用人数の多さに比例してデータ量も増えると考えてください。利用者が増えた場合は、一人ひとりにデータ管理の重要さを周知する必要があるでしょう。

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ファイルサーバーの容量が不足したらどうなるのか?

容量不足のリスクを知っておくのも大切です。ファイルサーバーの容量不足が引き起こす主なリスクは以下の通りです。

  • ファイルのバックアップができない
  • セキュリティリスクがある
  • データ消失の可能性がある

ファイルのバックアップができない

見落とせない問題として、バックアップができなくなる事態が挙げられます。通常ファイルサーバーでは定期的なバックアップによって、何らかのトラブルによるデータ損失に備えていますが、空き容量が少なくなると新しいバックアップデータを保存するスペースが確保できません。

また、もしバックアップ中に空き容量が枯渇すると処理自体が失敗してしまい、重要なデータの保護ができなくなる可能性があります。さらに、日常的に容量が圧迫されている場合は緊急時のバックアップにも対応できず、業務の継続すらも困難です。

特に増分バックアップや差分バックアップなど、複数世代のバックアップを保持する運用を行っている場合、必要な容量はより大きくなります。

セキュリティリスクがある

ファイルサーバーの容量不足による、深刻なセキュリティリスクの懸念も無視できません。容量が逼迫するとデータの適切な管理や整理が疎かになりがちで、結果として適切なシステム管理が困難になります。

特に問題となるのは、アクセス権限の管理や情報の分類が難しくなる点です。ファイル数の増加により管理が煩雑になれば、機密情報が適切に保護されないまま放置されたり、個人情報を含むファイルが誤って共有フォルダに保存されたりする危険があります。

また容量不足解消のために、万が一従業員が個人のPCの外付けHDDやUSBメモリにデータを移動させてしまえば、セキュリティ上大きなリスクです。

このように、データ容量とセキュリティは切っても切れない関係にあります。

データ消失の可能性がある

ファイルサーバーの容量不足は、データ消失という深刻な事態を招く可能性があります。容量が限界に達した場合、新規ファイルの保存や既存ファイルの上書きが正常に行われなくなる恐れが大きくなるため、データの消失や破損のリスクが生まれます。

特に問題となるのはファイル保存時のシステムエラーによって、作成中のデータが破損してしまうことです。もし破損したデータが重要事項に関わるものであれば、損失は避けられません。

さらに自動保存機能が正常に動作しなくなることで、作業の途中経過が記録されず重要なデータが消失してしまう懸念もあります。

大切な情報をしっかり保存するためにも、余裕を持った容量設定が重要です。

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ファイルサーバーの容量不足を防ぐ対策

容量不足によるリスクを回避する対策を4点解説します。

  • 重複しているデータを削除する
  • 画像データをリサイズする
  • 使用していないデータを削除する
  • 業務に関係のないデータを削除する

重複しているデータを削除する

ファイルサーバーの容量不足を防ぐ手っ取り早い方法が、重複データの削除です。重複ファイルが発生する主な原因を見てみましょう。

  • 不要なファイルをゴミ箱に入れたまま削除していない
  • 不要なファイルが同期されたままになっている
  • 複数の従業員が同じファイルを別の場所に保存する
  • 同一ファイルを別の名前で保存する

容量確保のために、こうした重複ファイルを定期的に特定・削除するなどして、管理を強化しましょう。一つひとつの容量が小さいからと言って不要なデータを放置すると、すぐに容量不足を招いてしまいます。

ただしデータを削除する際は必ず最新版の確認や周知を徹底し、必要なデータを誤って削除しないよう注意してください。

画像データをリサイズする

ファイルサーバーの容量不足を防ぐ有効な対策として、画像データのリサイズが挙げられます。画像データのサイズが大きいとデータ容量を圧迫するだけでなく、ファイルの読み込みや開封に時間がかかり、業務効率も下がります。画像データのサイズを小さくすることでファイルサーバーの空き容量を増やし、データの読み込み速度を向上させることができます。

企業内でのみ扱う画像ファイルの場合、利用者が情報を理解できれば低画質の画像で十分です。なかでも社内文書や報告書に使用する画像は、印刷に支障のない程度までリサイズすると大きな節約に繋がります。

この方法は、不要ファイルの削除を定期的に行っている場合や画像データを多く使用する企業の場合に特に有効です。社外の人間に見せるファイルでなければ、解像度を下げるなどして画像データを小さくしましょう。

使用していないデータを削除する

使用していないデータの削除は、容量確保の手段として最も手っ取り早く基本的な方法と言えます。とはいえ、やみくもにデータを削除するのは危険です。

不要データを特定するためには、まずファイルの最終アクセス日や更新日などの情報をリストアップし、システム的に整理しましょう。削除にあたっては各々の裁量に任せるのではなく、部門ごとに専任の担当者を設置しファイルの必要性をチェックするのが鉄則です。

また、重要な業務データは今後も参照しなければならない可能性も考慮して削除の判断を行下さなければならないため、業務やプロジェクトに精通している人を担当者にしてください。

地道な不要データの削除は、ファイルサーバーの容量を節約する第一歩です。

業務に関係のないデータを削除する

業務と無関係のデータは、ファイルサーバーの容量を確保する上で早急に削除すべきものです。

たとえば一時的に保存されたファイルや使用後に不要になったバックアップデータなどがサーバー内に残っている場合があります。また、用済みのスクリーンショットやメモ書きも溜まりがちです。 
こうした業務と関係のないファイルが無いか、定期的な整理や確認・削除を習慣づけると、日常的にファイルサーバーの容量を節約できます。なかでも作業用の一時ファイルは、プロジェクト完了時などのタイミングで確実に削除する習慣が効果的です。

一見地味な作業にも思えますが、長期的に見ると節約できるデータ量は膨大なので放置しないよう意識しましょう。

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重複ファイル検知機能も容量節約に嬉しい機能です。たとえば1GBの同一ファイルが別のフォルダに合計5つ保存されていても、消費容量は1GBのみとなります。

他にも、ibisStorageは便利な機能が満載です。

  • 必要なデータ容量にあわせて柔軟にプランを選べる
  • ユーザー数の制限がないお得なプランもある
  • スタンダードプラン以上はストレージ容量の追加も可能。1クリックで容量追加可能。
  • ランサムウェア対策や端末認証機能などセキュリティも充実

ibisStorageはフリープランや無料お試し期間もあるので一度、試してみることをおすすめします。

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