
近年、クラウド技術は大きな発展を遂げています。
それに伴い、これまでオンプレミス型のファイルサーバーを利用してきた企業が、クラウド型ファイルサーバーに移行するケースも増えてきています。
しかし、「どのタイプのファイルサーバーが自社に合っているかわからない」「おすすめのクラウド型ファイルサーバーがわからない」といった悩みを持っている方も多いのではないでしょうか。「クラウド型とかオンプレミス型とかよくわからない」という方もいるでしょう。
そこで今回は、クラウド型ファイルサーバーについてオンプレミス型ファイルサーバーと比較しながら解説していきます。
安全かつ簡単にサーバーを管理できる、おすすめのクラウド型ファイルサーバーも紹介していくので、ぜひ参考にしてください。
目次
クラウド型ファイルサーバーとは
クラウド型ファイルサーバーとは、社内のデータを一元管理するインターネット上に構築されたサーバーです。物理的にデータを管理するサーバー機器は存在しません。
ユーザーはネット環境さえあれば、場所を問わずデータにアクセスできるため、外部機器に保管して持ち出す必要がないのも特徴です。
クラウドサービスは、コロナ禍におけるリモートワークの増加や、電子帳簿保存法の改正などによって現在も需要が高まっています。
企業におけるクラウドサービスの利用動向|総務省によると、2020年時点で約7割の企業がクラウドサービスを使用し、そのうち約6割の企業が「ファイル保管・データ共有サービス」を導入しています。
また、クラウド型ファイルサーバーのデータ管理はサービス事業者が行うため、面倒なサーバー管理の手間がありません。このように、従来の物理的なファイルサーバーと比較して、導入に対してのハードルが低いという点からも、さらに普及は広まっていくと予想されています。
オンプレミス型との違い

ファイルサーバーには「クラウド型」の他に、「オンプレミス型」があります。
2つのファイルサーバーの最も大きな違いは、「運用形態」です。
前述した通り、クラウド型ファイルサーバーのデータ管理はサービス事業者が行います。
一方オンプレミス型ファイルサーバーは、自社でデータ管理を行う必要があります。
また、データの保管場所が「クラウド上」か「社内のサーバーデバイス」か、という点もクラウド型とオンプレミス型の大きな違いとなるでしょう。
クラウド型ファイルサーバーとオンプレミス型ファイルサーバーのその他の違いについては以下の表にまとめました。
クラウド型 | オンプレミス型 | |
---|---|---|
データ保管場所 | クラウド | 社内のサーバーデバイス |
運用・管理 | サービス事業者 | 自社 |
アクセス | インターネット必須(社外でも可) | インターネット不要(社内のみ) |
導入コスト | なし | 高額 |
運用コスト | 月額使用料 |
|
カスタマイズ | 事業者のサービスによる | 自由 |
追加ストレージ | プラン変更 | 機材の増設 |
クラウド型ファイルサーバーは、ネット環境があれば社外ともデータ共有が可能です。そのため、取引先とデータを共有する際にも、外部機器の持ち出しやメール添付などセキュリティリスクの高い方法を選択せずに済むでしょう。
クラウド型ファイルサーバーのメリット
ここまでに、「クラウド型ファイルサーバー」と「オンプレミス型ファイルサーバー」の違いについて解説してきました。
次は、さらに深堀したクラウド型ファイルサーバーのメリットを4つ解説していきます。
業務形態に合わせて柔軟に対応できる
クラウド型ファイルサーバーは、会社の規模の変化にも大きな手間をかけることなく、対応できます。
オンプレミス型ファイルサーバーは、導入時点でストレージ容量やユーザー数の上限が確定します。限度を超えた場合は新たにサーバーを増設しなければなりません。
一方クラウド型ファイルサーバーであれば、ストレージ容量やユーザー数はプラン変更のみですぐに対応可能です。
そのため、小規模な会社が徐々に従業員やデータ量を増やしていくような場合でも、その時々の業務形態に合わせて無駄なコストを支払うことなくサーバーを利用できます。
自社管理が省ける
クラウド型ファイルサーバーの管理はサーバー事業者が行います。
そのため、専門知識を持ったエンジニアなどを採用する必要がなく、人件費の削減に繋がります。
常時管理者が、メンテナンスやバックアップを実施する必要のあるオンプレミス型ファイルサーバーと比べ、従業員の負担軽減にもなるでしょう。
また、万が一不具合が起きた場合でも、サービス事業者の専門性を持った技術者に対応してもらえるため、安心です。
BCP対策
クラウド型ファイルサーバーはBCP対策としても有効的な手段となります。
BCP(事業継続計画)は、自然災害やテロなどの緊急事態が起きた場合でも、「重要業務を中断しない」「損害を最小限にとどめる」「早期復旧する」ための計画です。
クラウド型ファイルサーバーで管理されるデータの保管場所は、サービス事業者のデータセンターです。
そのため、万が一会社が災害などの被害にあったとしてもデータが失われるリスクを回避することができます。また、インシデントが発生した場合も別の場所でデータにアクセスして仕事ができる、といったメリットもあります。
テレワークでも使いやすい
クラウド型ファイルサーバーは、テレワークを積極的に導入している企業との相性が非常に良いといえるでしょう。
令和5年版 情報通信白書|テレワーク・オンライン会議|総務省によると、2020年のコロナ禍により拡大したリモートワークは2022年時点でも半数以上の企業で導入され続けています。自宅でのリモートワークに限らず、取引先でファイルを共有しながらミーティングを行うような機会も多いでしょう。
クラウドに保管されたデータは、ネット環境があれば場所を問わずアクセスできます。そのため、自宅や取引先でのデータの閲覧や編集がスムーズに行えます。
一方、オンプレミス型ファイルサーバーの場合、設備を整えなければ社外からデータにアクセスすることはできません。そのため、自宅や社外で仕事をする際には、外部機器に複製・保存して持ち出す必要があります。
クラウド型ファイルサーバーのデメリット
クラウド型ファイルサーバーには多くのメリットがありますが、デメリットもあります。ここでは、クラウド型のデメリットについてみてみましょう。
カスタマイズしにくいことがある
クラウド型ファイルサーバーは、サービス事業者が提供するプラン内の機能で管理・運用していきます。そのため、機能のカスタマイズの自由度は低いと言えます。
自社にとって必要な機能が無かったり、逆に無駄な機能が付帯されていたり、とそれぞれの会社に合った形へのカスタマイズはできません。
しかし、オプションの購入によって機能を追加したり、自社のシステムを一部利用したりすることで機能性を補うことは可能です。それでも、機能の追加に対応していないサービスもあるため、ファイルサーバー導入の前に、本当に必要な機能を調べておきましょう。
おすすめクラウド型ファイルサーバーを徹底比較
ここまでで、クラウド型ファイルサーバーの概要について解説しました。
クラウド型ファイルサーバーの中には、低コストから利用できるサービスもあります。ここでは、おすすめのクラウド型ファイルサーバーを基本的な機能別に比較し、紹介していきます。
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