ゼロトラストセキュリティとは?基本概念やメリット、DX推進への対応まで解説

昨今では、ゼロトラストやゼロトラストセキュリティという言葉が広がっています。セキュリティリスクが増加している中で企業側の対応が問われています。

この記事では、セキュリティをさらに強化したい企業のセキュリティ担当者やIT担当者の方に向けてゼロトラストセキュリティの基本概念やメリットなどを解説します。ぜひ参考にしてください。

ゼロトラストの基本概念

ゼロトラストセキュリティとは、「信頼しない、常に確認する」というセキュリティモデルです。

このアプローチは、社内と社外のネットワークを区別せず、すべてのアクセスを同等に扱い、常に検証することを前提としています。従来の境界型セキュリティは、内部のネットワークを信頼し、外部からのアクセスをブロックすることで防御を行っていました。一般的なネットワーク構成で言えば、LAN内のコンピュータ同士を信頼し、インターネット経由のアクセスはルーターやファイヤーウォールでブロックするということです。

しかし、クラウドサービスの利用拡大やリモートワークの普及により、ネットワークの境界が曖昧になり、この従来のアプローチでは十分なセキュリティを確保できなくなりました。

ゼロトラストセキュリティは、このような現代の環境に適したセキュリティ戦略です。

ゼロトラストセキュリティ実現のステップ

ゼロトラストセキュリティを実現するためには、いくつかのステップを踏む必要があります。以下に、その主な手順を示します。

1. デジタル資産とデータの把握

最初のステップは、企業のすべてのデジタル資産とそれに関連するデータを完全に把握することです。これには、ネットワーク内のデバイス、アプリケーション、ユーザー、そして各データの所在やアクセス権限などをリストアップし、全体像を明確にすることが含まれます。これにより、どこに潜在的な脅威があるのか、どのデータを特に保護する必要があるのかが見えてきます。

2. IDとアクセス管理の強化

ゼロトラストセキュリティの中心には、IDとアクセス管理の強化があります。これは、多要素認証(MFA)シングルサインオン(SSO)などの技術を活用し、ユーザーが正当に認証されていることを確認するプロセスです。ID管理システムは、すべてのアクセスリクエストを監視し、異常な活動を検出した場合には即座に対応することが求められます。

3. ネットワークの分割(セグメンテーション)

ネットワークを細かく分割し、異なるゾーンやセグメントに分けることで、万が一セキュリティ侵害が発生しても被害を最小限に抑えることができます。各セグメント間のアクセスは厳格に制御され、許可された通信のみが行われるように設定されます。これにより、一箇所での侵害が全体に広がるリスクを大幅に削減できます。

4. リアルタイム監視と分析

ゼロトラストセキュリティのもう一つの重要な要素は、リアルタイムでの監視とデータ分析です。AIや機械学習を活用して、異常なアクセスパターンや不正な活動を迅速に検出することが求められます。このプロセスにより、潜在的な脅威を早期に発見し、迅速に対応することが可能になります。

5. セキュリティポリシーの継続的な評価と改善

ゼロトラストセキュリティは一度導入すれば完了というものではなく、継続的に評価し、改善を行う必要があります。企業の環境や脅威の状況は常に変化するため、それに対応してポリシーも見直し、調整することが重要です。これにより、最新の脅威に対する防御力を常に維持することができます。

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ゼロトラストセキュリティのメリットとは?

ゼロトラストセキュリティの導入には多くのメリットがあります。ここでは、その代表的な利点をいくつか挙げます。

セキュリティの強化

ゼロトラストセキュリティの最大のメリットは、セキュリティの強化です。すべてのアクセスを検証し、最小権限の原則を徹底することで、内部からの脅威や外部からの攻撃を防ぐことができます。また、異常な活動を早期に検出することができるため、迅速な対応が可能です。これにより、サイバー攻撃による被害を最小限に抑えることができます。

柔軟な業務環境の実現

ゼロトラストセキュリティは、リモートワークやモバイルデバイスの使用が一般的になっている現代のビジネス環境に非常に適しています。従業員はオフィスの外からでも安全に業務を行うことができ、どこからでもリソースにアクセスできるため、業務の柔軟性が大幅に向上します。これにより、生産性が高まり、企業の競争力が強化されます。

規制遵守の支援

ゼロトラストセキュリティは、データの保護とアクセスの管理を厳格に行うため、GDPRCCPAなどのデータ保護規制に対する遵守を容易にします。アクセスログの記録やデータの暗号化などの措置が標準的に行われるため、規制への対応がシンプルになり、企業はコンプライアンスの確保により一層の安心を得られます。

ゼロトラストセキュリティ導入の課題やデメリット

ゼロトラストセキュリティには多くのメリットがありますが、導入にはいくつかの課題も伴います。

導入コストがかかる

ゼロトラストセキュリティの導入には、初期投資が必要です。既存のシステムやインフラストラクチャとの統合、新たなセキュリティソリューションの導入、そして従業員へのトレーニングなど、全体的に見て高額な費用が発生する可能性があります。このため、導入の前にしっかりとしたコストの見積もりが必要です。

運用の複雑さ

ゼロトラストセキュリティを維持するためには、すべてのアクセスを継続的に監視し、管理する運用能力が求められます。これには高度なセキュリティスキルを持つ人材の確保や、複雑なポリシーの設定とその維持管理が含まれます。適切なリソースの配分が行われないと、運用に支障をきたす可能性があります。

従業員の理解と適応

ゼロトラストセキュリティの導入には、従業員の理解と協力が不可欠です。新しいセキュリティポリシーやアクセス手続きに慣れてもらうためには、適切な教育とトレーニングが必要です。また、従業員が新しいセキュリティポリシーに適応できない場合、業務の効率が低下する可能性もあります。

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ゼロトラストセキュリティは、現代の企業が直面する多様なセキュリティリスクに対応するための効果的なアプローチです。従来の境界型セキュリティに代わり、全てのアクセスを検証し、リアルタイムでの監視と分析を通じてセキュリティを強化します。

導入にはコストや運用の複雑さといった課題も伴いますが、その柔軟性と高度なセキュリティは、企業のDXを支え、競争力を高める上で大きなメリットをもたらします。

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