
Googleドライブは、あらゆるタイプのファイル・データの保存が可能で、さらにそれらデータを大勢で閲覧・編集できる便利なツールです。そのため、ビジネスで導入すれば作業効率化など多大なメリットをもたらしてくれますが、その一方、情報漏洩などの危険性などリスクもあります。
では、Googleドライブのセキュリティはどのような仕組みになっているのでしょうか。今回は、Googleドライブのセキュリティ項目などについて、詳しく解説していきましょう。
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目次
Googleドライブのセキュリティは?【無料】
Googleドライブのセキュリティはどのような仕組みになっているのでしょうか。
閲覧・編集の権限を設定可能
Googleドライブが無料でできるセキュリティ対策の一つが、閲覧・編集の権限の設定です。ドライブに保管されているファイルは、「制限付き(承認されたメンバー以外は閲覧が不可能)」「リンクを知っている人全員」と設定が選択できます。
制限付きであれば、リンク先が流出しても外部の人間が閲覧することができません。また、閲覧のみ・編集も選べるため、誤操作でファイルのデータを消去・上書きするといった失敗も回避できます。
セキュリティ事故としては重大な機密情報が「リンクを知っている人全員」に閲覧可能設定になっていることに長年気づかず膨大な情報漏洩になっていたという事故があります。安全を考えるなら「リンクを知っている人全員」の設定はルールとして禁止にするのがよいでしょう。
2段階認証の設定が可能
ログインのために2回に分けて本人確認をするのが、2段階認証です。Googleドライブ利用の際に必要なGoogleアカウントは、2段階認証の設定ができます。
2段階認証は、Googleアカウントの「セキュリティ」から設定することが可能です。通常のログイン方法であれば2段階に分けての認証作業をする必要がないため、簡単にログインできます。ただし、通常の方法だと外部にパスワードが漏洩した場合、不正アクセスされる可能性も高くなるでしょう。
従業員の中で1名でも安易なパスワードを設定したり、パスワードの使いまわし(他のサイトと同じパスワード)をしてしまうと、機密情報漏洩事故につながります。従業員へのルールの周知、教育が必要になります。
2段階認証に設定しておけば容易に不正アクセスされる危険性も低くなるため、安心してGoogleドライブを利用できます。
セーフブラウジング保護強化機能
Googleドライブでは、アカウントのセーフブラウジング保護強化機能を無料で利用できます。セーフブラウジング保護強化機能とは、Googleアカウントで利用できるツールをフィッシングやマルウェア感染から保護する機能です。
Googleアカウントの「セキュリティ」で設定のオン・オフができ、オンにしておけば、不正アクセスによるGoogleアカウントおよびGoogleドライブ不正利用の防止ができます。
Googleドライブのセキュリティは?【有料】

Googleドライブは無料でも利用可能ですが、有料版にバージョンアップすることも可能です。Googleドライブを有料版にすると保存容量が大幅にアップし、支払う月額料金によって保存可能な容量が変化します。
Googleドライブの有料版は2つのタイプがあり、その種類は個人向けのGoogle One、法人向けのGoogle Workspaceです。そして法人向けのGoogle Workspaceには、Googleドライブ無料版にはないセキュリティ機能が備わっています。
では、Googleドライブ有料版であるGoogle Workspaceにはどのようなセキュリティ機能があるのか、次より機能の特徴について紹介しましょう。
2段階認証の強制実行
ログイン・アクセスを安全に行なう手段の一つが、ユーザーの2段階認証ですが、2段階認証は無料でも設定可能で、個人一人ひとりが設定すれば問題ありません。
しかし、法人で大勢の従業員がGoogleドライブを利用する際、利用者は2段階認証が必須と説明しても、中には認証を済ませていない人もいるでしょう。この場合、たった1人のミスにより不正アクセスが発生して情報漏洩が起きる危険性もあります。
このようなミスを回避する手段が、有料Googleドライブでしか使えない機能である2段階認証の強制です。
有料GoogleドライブであるGoogle Workspaceでは、管理者が「強制する組織」と「任意で設定できる組織」を設定できます。
設定で「強制する組織」を選択すれば、Google Workspaceの利用可能なユーザーが、強制的に2段階認証によるログインに設定することが可能です。これでユーザーのID・パスワードが流出しても、不正アクセスができません。
強制的な共有範囲の制限
法人向け有料GoogleドライブであるGoogle Workspaceは、Googleドライブ内にあるファイル共有範囲が、管理者の操作によって制限可能です。
管理者に該当するユーザーが管理コンソールにログインすれば、共有範囲の設定を細かく管理できます。
無料のGoogleドライブでも共有範囲の設定は可能ですが、「制限付き」「リンクを知っている全員」という2つの選択肢しかありませんでした。
しかし、有料版のGoogleドライブであれば、より細かい設定が可能なので共有範囲を絞ることによって、情報漏洩を防止できます。
管理者が一括して管理することによって、情報漏洩・不正アクセスの発生を軽減することが可能です。
ダウンロード検知
Google Workspaceにしか搭載していないセキュリティ機能の一つが、ダウンロード検知機能です。ダウンロード検知機能とは、Googleドライブ内のファイルなどのデータを、閲覧・編集可能なユーザーがダウンロードした場合、それをアラートで通知する機能のことを指します。
Googleドライブ内のデータを無許可でダウンロードされた場合、そのデータの不正アクセス・ウィルス感染などが原因で、外部流出・情報漏洩する危険性があります。無許可ダウンロードというたった1人の軽率な行為によって、法人側が大きな損害を受けるかもしれません。
そのような危険性を回避するのが、ダウンロード検知です。この機能によって、許可のないダウンロード・コピーという行為があってもすぐにそれらの行為を知ることができ、すぐに対応できます。
Googleドライブのセキュリティ面に関してよくある質問
Googleドライブのセキュリティ面に関してよく挙がる疑問を以下にまとめました。よくある質問とその回答を紹介しましょう。
Q: Googleドライブで共有するのは危険ですか?
法人によるGoogleドライブの活用は複数のユーザーで行なわれます。一人ひとりがルール・マナーを厳守していれば大きなトラブルへと発展することなく、円滑に業務が遂行されるでしょう。
しかし、大勢で使用していると管理者の管理不足・ユーザーの注意不足のために、情報漏洩などのトラブルが発生する危険性もあります。
従業員全員がルールを認識し、正しく運用していれば、Googleドライブの無料版でも問題ありません。トラブル回避を徹底したい場合は、有料版のGoogle Workspaceに移行することもおすすめです。
Google Workspaceであれば、無料のGoogleドライブでは利用できないセキュリティ機能が搭載されています。管理者によるユーザーへの強制的な機能もあるため、セキュリティ・トラブル回避を徹底したい場合は、バージョンアップすることをおすすめします。
Q: Googleマイドライブは他人に見られる?
Googleマイドライブでは、個人のドライブなので人に見られることはありません。しかし、フォルダを人に共有することはできます。
Q: Googleドライブの欠点はなんですか?
Googleドライブは複数名で一つのデータを共有できる利点がありますが、それはデメリットにもつながります。Googleドライブで利用可能なユーザーのうちの1人が誤操作・注意不足である場合、データ消失・流出する危険性も少なくありません。
たった1人のミスで、大勢のユーザー・それを管理している企業が損害を受ける可能性もあります。セキュリティ体制・ユーザーの厳重な監視をしなくてはいけません。
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