
オンラインクラウドストレージを導入する際に、ストレージ容量に迷う方は多いですよね。
ストレージ容量は大きいほうが良い、というのは当然ですが、その分料金は高くなります。
そのため、本当に必要なストレージ容量と料金のバランスの取れたクラウドストレージサービスを選ばなくてはなりません。
そこで今回は、オンラインクラウドストレージ2社を比較し、ストレージ容量や料金を紹介していきます。
オンラインクラウドストレージのメリットや失敗しない選び方も解説していくので、自分に合ったサービスを見つける参考にしてください。
目次
オンラインクラウドストレージとは?
オンラインクラウドストレージとは、社内のファイルを一元管理するインターネット上のサーバーを指します。
インターネット上にサーバーが構築されるため、管理デバイスを用意するコストを削減できます。
また、サーバーを提供する会社が管理・メンテナンスを行うため、専門知識や管理の手間も必要ありません。
従来は社内にファイルサーバーを導入してファイルの保存・管理を行うのが一般的でした。
しかし、企業におけるクラウドサービスの利用動向|総務省によると、2020年には約7割の企業がクラウドサービスを利用していると回答しています。
このように、コストや効率性の観点から見ても、オンラインクラウドサービスは、ファイルの共有方法として非常におすすめのサービスです。
オンラインストレージの機能
オンラインクラウドストレージには、おもに以下のような機能があります。
- ファイルの保存・管理
- ファイルの共有・編集
- バックアップ
- アクセス権管理
- アクセスログの取得
このように、オンラインクラウドストレージを利用すると、膨大なファイルの管理が簡単になります。
また、ファイルごとのアクセス権の設定によってセキュリティを高め、情報漏洩のリスクに備えることも可能です。万が一のトラブルに備えて、データはバックアップしておく必要がありますが、オンラインストレージのサービス提供会社が何重にも取っているため、管理者の負担を軽減できるでしょう。
ストレージの違い
ストレージには「オンラインクラウドストレージ」以外にもいくつか種類があります。
ここではオンラインクラウドストレージ以外の以下のストレージの違いについて解説していきます。
- デバイスのストレージ
- 外付けHDDなど
- ファイル転送サービス
1. デバイスのストレージ
デバイスのストレージとは、スマートフォンやパソコン・タブレット本体に保存できる容量を指します。
端末本体にファイルを保存するため、基本的に外部からのアクセスはできません。
そのため、誰かとファイルを共有したい場合はアプリやクラウドサービスなどを使用する必要があります。
2. 外付けHDDなど
USBメモリやHDDなどはデバイスに外付けしてファイルを保存するストレージです。
デバイス自体のストレージに加えてファイルを保存できるため、比較的大容量のファイル保存が可能です。
しかし、デバイスのストレージ同様、ファイルを共有したい場合はUSBメモリやHDDを物理的に持ち運ぶ必要があります。
3. ファイル転送サービス
ファイル転送サービスとは、インターネット上でファイルを送受信できるサービスです。
送信者が転送サービス会社のサイトにファイルを送信し、受信者がそのサイトでファイルを受け取るという仕組みです。
ファイル転送サービスでは、メールやチャットでは送信できないような大容量のファイルも簡単に送ることができます。
しかし、オンラインクラウドストレージと異なり、ファイル共有は一時的なものであるため、頻繁に行う場合はその都度「送信」「受信」の手間がかかります。
また、ファイル転送サービスは「共有履歴」や「編集履歴」を確認できないため、作業の効率化としてはおすすめできません。
その点、オンラインクラウドストレージは「アクセスログ」や「バックアップ」機能があるため、万が一データに不具合が生じた場合でも安心です。
オンラインクラウドストレージの容量比較
ここではオンラインクラウドストレージサービスのプランごとの容量を比較していきます。
サービス | プラン名 | 料金 | ストレージ容量 |
---|---|---|---|
ibisStorage | フリープラン | 無料 | 2GB |
スタンダードプラン | 月額600円/ユーザー | 300GB | |
エンタープライズプラン | 月額1,400円/ユーザー | 1TB | |
Dropbox | Business | 月額1,500円/ユーザー | 9TB |
Business Plus | 月額2,400円/ユーザー | 15TB | |
Enterprise | 要問い合わせ | 要問い合わせ |
※ ibisStorage: https://storage.ibis.ne.jp/
※ Dropbox: https://www.dropbox.com/plans
オンラインクラウドストレージのメリット
ここまででオンラインクラウドストレージとは何かについて説明してきました。
ここでは、オンラインクラウドストレージを導入するとどのようなメリットがあるのか、を解説します。
- どこでもデータにアクセスできる
- 運用・管理がラク
- コスト削減に繋がる
- ファイル容量の増減が簡単
1. どこでもデータにアクセスできる
オンラインクラウドストレージはネット環境さえあれば、社内だけでなく出先や休憩中のカフェ・自宅からでもデータにアクセスできます。
そのため、取引先でのミーティングやリモートワークの場面でも、いちいちデータを持ち帰る・メールで送るなんて手間もなくなります。
また、同じファイルの複数人での閲覧・編集が可能であるため、業務を効率化できるでしょう。
2. 運用・管理がラク
オンラインクラウドストレージのサーバーのメンテナンス管理はサービスを提供する会社が行っています。
そのため、自社で運用や管理をする必要がありません。
さらに、複数人でのファイル共有では重要な、バックアップも何重にも取っているため、不測の事態を避けることができます。
また、電子帳簿保存法の改正によって、2024年1月から電子データの領収書や請求書の電子保存が義務化されました。
そこで、電子帳簿保存法に対応したオンラインクラウドストレージを導入することで、経理作業の効率化にも繋がります。
3. コスト削減に繋がる
オンラインクラウドストレージは、様々な面でのコスト削減に繋がります。
オンラインクラウドストレージはファイルサーバーと比較して、導入コストが安い・管理費が必要ない、などの特徴があります。
また、ファイル共有がオンラインで可能になると、紙で共有していた際にかかっていた人件費や物品購入費も必要なくなります。
このように、浮いた分のコストや人材を他の業務にあてることで、さらに社内の業務を効率化できるでしょう。
4. ファイル容量の増減が簡単
オンラインクラウドストレージは、ファイル容量を簡単に増減できます。
容量が足りなくなった場合でも、クラウドストレージであればプラン変更や追加ストレージ購入だけで、簡単に増やせるため、作業が止まる心配がありません。
一方で、ファイルサーバーや外付けHDDなどで容量が不足した場合はストレージを増設する必要があるため、作業がストップしてしまう可能性があります。
また、オンラインクラウドストレージは、ストレージの増加だけでなく容量の少ないプランへの変更もできます。
会社の規模や使い方に合わせたクラウドストレージの導入で、コストを抑えて便利で安全なファイル共有を行いましょう。
オンラインクラウドストレージの選び方
ここまででオンラインクラウドストレージの基本的な部分は理解できてきたのではないでしょうか。
しかし、実際クラウドサービスを導入しようとなったときに、何を基準に選べば良いのか迷ってしまいますよね。
ここではオンラインクラウドストレージの選び方について、チェックしておきたい4つのポイントを解説していきます。
- 容量
- 費用
- データ保存期間
- 使い勝手
1. 容量
オンラインクラウドストレージの導入の際には、どれくらいのストレージ容量が必要か確認しておきましょう。
自分たちが保存したいデータに動画形式が多いのか、テキスト形式が多いのか、用途によって必要なストレージ容量は大きく変わります。
オンラインクラウドストレージのプランごとの容量と使い方に合った、最適なプランを選択しましょう。
2. 費用
データを保存するストレージ容量が重要とはいえ、費用は無視できないポイントです。
無料のプランを用意している企業もありますが、ビジネスとして利用するには機能が十分ではありません。
そのため、どれだけのストレージ容量が必要なのか、どんな機能が必要なのかをしっかり確認し、それに見合った価格設定のサービスを選ぶことが大切です。
ibisStorage (アイビスストレージ) では現在、30日間の無料トライアルを実施しています。ユーザー数に応じた契約となるため必要最低限のコストに抑えることができます。ネット環境さえあれば導入できるクラウドストレージをこの機会に、お得に試してみてはいかがでしょうか。
3. データ保存期間
データが保存される期間を確認しておきましょう。
無料プランは一般的にデータ保存期間が短く、少し使っていなかったらデータが消えてしまった、なんてことが起こりかねません。
また、アクセスログという、データに対して行われた行為の履歴の保存も無期限であるほうが、セキュリティ面でも安心です。
4. 使い勝手
オンラインクラウドストレージを選ぶ際には、管理画面などの使い勝手を確認しておきましょう。
クラウドストレージサービスは、管理会社がメンテナンスなどを代行するとはいえ、アクセス権限の管理など最低限、自社での管理が必要な作業があります。
また、ファイル共有を行う社員の中にはパソコンの操作が苦手な人もいるということを覚えておかなくてはなりません。
作業を効率的に行うためにも、無料プランや無料トライアル期間を利用して、操作感や画面イメージの確認をしておきましょう。
オンラインクラウドストレージおすすめ2選
ここではおすすめのオンラインクラウドストレージを2つ紹介していきます。
- ibisStorage
- Dropbox
1. ibisStorage

引用元:ibisStorage
【ibisStorage のおすすめポイント】
- 月額600円でストレージ300GB
- 電子帳簿保存法に対応
- ゼロトラスト
ibisStorage (アイビスストレージ) は、株式会社アイビスが提供する国産のオンラインクラウドストレージです。
ユーザーごとの契約になるため、会社の規模や用途に合わせて費用を抑えたストレージの使い方ができます。
月額600円のスタンダードプランでも、個人の使用としては十分な300GBのストレージ容量がついているため、コスパも抜群です。
プラン名 | フリープラン | スタンダードプラン | エンタープライズプラン |
---|---|---|---|
料金 | 無料 | 月額600円/ユーザー | 月額1,400円/ユーザー |
ストレージ容量 | 2GB | 300GB x ユーザー | 1TB x ユーザー |
追加ストレージ | ✕ | ○ | ○ |
ユーザー数 | 1名 | 無制限 | 無制限 |
2. Dropbox

引用元:Dropbox
【Dropboxのおすすめポイント】
- 作業に必要なツールが一つに
- 個人から大人数までの利用に対応
- 紹介制度で無料ストレージ容量獲得
Dropboxは、アメリカに本社を置くDropbox社が提供するオンラインクラウドストレージです。
Dropboxは、作業に必要なツールが一つの画面に集約されているため、シンプルで使いやすいという特徴があります。
プラン名 | Business | Business Plus | Enterprise |
---|---|---|---|
料金 | 月額1,500円/ユーザー | 月額2,400円/ユーザー | 要問い合わせ |
ストレージ容量 | チーム全体で9TB | チーム全体で15TB | 要問い合わせ |
追加ストレージ | ○ | ○ | 要問い合わせ |
ユーザー数 | 3人以上 | 3人以上 | 要問い合わせ |
オンラインクラウドストレージに関してよくある質問
ここではオンラインクラウドストレージに関してよくある質問に回答していきます。
Q: オンラインクラウドストレージはいつまで使えますか?
クラウドストレージは、基本的にプラン契約中は無期限で使用できます。
しかし、サービスやプランによってはファイルに有効期限が設定されることがあるようです。
また、フリープランの場合は、一定期間アカウントにアクセスがない場合もファイルが削除されてしまうことがあるため、定期的な利用を心掛けましょう。
Q: オンラインクラウドストレージは使いやすいですか?
オンラインクラウドストレージは、サーバーのメンテナンスが不要のため、データの管理がしやすくなっています。
サーバーのメンテナンスはサービスを提供する会社が行うため、手間やコストがかかりません。
また、万が一に備えたデータのバックアップも何重にも取っているため、改ざんや消去のリスクの軽減にも繋がります。
Q: オンラインクラウドストレージの容量はどれくらいがいい?
クラウドストレージは、ビジネスで使用する場合、500GB以上を選ぶと安心です。
多くのクラウドサービスがビジネスプランとして提供している最低容量が500GBという点からも、最低限必要な容量であるということがわかるでしょう。
また、オンラインクラウドストレージはストレージ容量の変更が簡単にできるので、最初は無料プランで様子を見るのも一つの手です。
Q: クラウドストレージの容量を節約する方法は?
クラウドストレージは以下のような方法で節約することができます。
- 不要なファイルの整理
- 不要なバックアップデータの削除
- ファイルの圧縮
どうしてもストレージの容量が減らない場合は、追加ストレージやプランのアップグレードなども検討しましょう。
大容量かつセキュリティのクラウドストレージを選ぶポイント
オンラインクラウドストレージは、ストレージ容量やセキュリティと価格のバランスが取れたサービスを選ぶことが大切です。
「おすすめされているから」と安易に選んでしまうと、自分の会社にはオーバースペックで無駄なお金を払うなんてことにも繋がりかねません。
フリープランや無料トライアル期間があるサービスを試験的に導入して、最適なサービスを見つけましょう。
・参考:おすすめの個人向けオンラインストレージ|選定ポイントも解説
・参考:クラウドストレージのおすすめ6選を比較 | メリットやデメリット、選び方を解説